プランナーのやりたいこと、デザイナーの魅せたいものを最終的に商品として仕上げる。
プログラム技術を駆使して「面白い」を実現するのがプログラマー(ソフト開発者)です。
IREMのプログラマーには、遊技機の機種開発を行うソフトウェアエンジニアとしての姿と、研究開発・次世代環境構築を行うシステム開発担当としての姿、2つのキャリアがあります。
Step0研究開発・ システム開発
工程:研究開発、開発環境構築
遊技機の可能性を切り開く次世代技術開発と開発環境構築により、常に業界最先端を目指します。
0-1 研究開発
業界最先端技術の研究開発を行い、次世代プラットフォームに展開する
グループ会社であるEIZOと一体となり、ハードを含めた映像表現の可能性の追及や次世代のプラットフォームを構築し常に業界最先端を目指すのがIREMです。
手段を考えても実際には想像どおりに動かない、上手く表示されないということは多々あり、あらかじめ確実に検証し、不安定要素を取り除いていくことが重要と考え、IREMのシステム開発者は常日頃からハード・ソフトの面から技術的な挑戦を試みています。
0-2 開発環境構築
現場の第一線で活躍するデザイナー・プログラマーが作業に集中できるための「開発できる仕組み」を作る
実現できる=完成ではありません。
実際に機種開発を行うデザイナー・プログラマーのユーザビリティ・作業効率を考慮し、「開発できる仕組み」を作ることも、システム開発担当の重要な仕事です。この準備段階に十分な時間とコストをかけることで、その後の機種開発がスムーズに進みます。
また、システム開発担当は機種開発段階においてもデザイナー・プログラマーをサポートするとともに、効率良く開発を行うためのツール開発も担当します。
Step1企画段階
工程:仕様検討~開発計画策定
遊技機のスペック・演出・映像などについて企画を出し、概要を決定していきます。
1-1 提案書・企画書作成
機種のコンセプト、スペックやゲームシステム決定、演出・映像の概要決定
機種開発のスタートは、クライアントによる提案書・企画書の作成から始まります。
企画段階からIREMも参画し、遊技機を楽しく盛り上げる演出や映像、ときには遊技機のゲーム性に直接影響を与えるスペックやゲームシステムまでを積極的に提案することもあります。ここが他の多くの制作会社と異なるIREMの特徴と言えるでしょう。
プログラマーはプログラマーの立場から、あるいは、遊技機のユーザー、そしてものづくりを行う個人として、自由にアイデアを出し議論へ参加します。作り手として非常にやりがいを感じる魅力的なポイントです。
1-2 仕様書作成、開発計画策定
仕様書の作成と確認、絵コンテ・Vコンテの作成(随時)
工数・日程・容量試算、開発計画の立案
企画書の承認取得後は、実際に開発が行なえるよう仕様書を作成していきます。
「遊技機として成立するか」「ハードウェアの制限がある中で、本当に実現できるか」「実装したときに不具合は出ないか」などを検討し、どうしても実現が難しい場合は、別の演出手段など代替案を提案するのもプログラマーの大事な仕事です。
仕様書が完成すると、次に開発に関わる工数・日程を試算し、開発計画の立案と開発チームメンバーの決定を行います。状況に応じて協力企業に業務の一部を委託することもあります。
この時点で、背景・予告演出など先に動けるものは開発を進めます。
常に先手を打ち、効率的にプロジェクトを進行していくのがIREMの開発です。
Step2開発段階
工程:設計~デザインデータ作成~プログラミング
実際に機種を開発していきます。
2-1 設計
ソフトウェア設計・レビュー、コマンド仕様の検討
個々の演出について、一つの演出にかかる時間やデザインの方向性(派手にするか/抑えるかなど)などを考え、デザイナーによって各シーン別で切り分けられ割り出された必要な素材を確認します。
実装した場合の描画負荷・処理フローなどを考慮し、プランナーとも確認を取りながら、デザインデータの構造・形式などを協議、決定していきます。その後、プログラム実装に必要な詳細仕様を定義していきます。
その際、常に先回りを心掛け、どのような事態に陥っても効率よく適正に制御する方法を検討します。
また、難しい制御を如何に簡単に作ることができるかがプログラマーの腕の見せ所です。
2-2~2-3 デザインデータ作成
デザイナーが中心となって制作
2-4 プログラミング
データ取り込み、プログラミング、単体テスト
デザイナーが作成した組み込み用データを液晶用データにコンバートし、各演出ごとにプログラミングを行います。
プログラミングされたデータは、チェック項目を基にした精査、ハード面から見た処理負荷などを随時確認していきます。また、遊技機としての規則面から見た「問題がないか」も確認していきます。
結果によっては、デザイナーに演出や見せ方の変更を依頼することもあります。プログラマーとデザイナーが相互連携・協力しながら開発を進めます。
プログラマーはスキルに応じ割り振られた演出を担当し、複数のプログラマーが関わりながら一つの演出を約2~3日で完成させます。
それぞれが担当する演出を着実に完成させていきながら、全体で数ヶ月の期間をかけ全体の演出を作りあげていきます。
2-5 液晶確認~ROM納品
映像クオリティ・仕様整合性の確認、ROM納品
プログラム実装が完了した製品は、各担当が協力して映像クオリティや仕様との整合性を確認していきます。
そして、必要な修正の後にクライアントに納品するためのROMを作成します。節目のROM納品は通常4~5回あり、このROM納品をマイルストーンとして、開発が進んでいきます。
Step3デバッグ~修正・変更~申請
工程:デバッグ・修正・変更
デバッグを繰り返しながら、修正・変更を行い、映像クオリティと品質を向上させ、製品として完成させていきます。
3-1 デバッグ~修正・変更~申請
実際の環境での映像クオリティ・仕様整合性の確認、不具合の修正・仕様変更、申請版ROM(最終ROM)納品
ROM提出したデータは、各段階でクライアントのフィードバックを受け不具合の修正や仕様の変更を行います。社内でも液晶単体で、また開発終盤では実際の遊技機に組み込んだ状態でデバッグ作業を行い必要な修正を行います。
デバッグは専門の品質管理チームを中心に、開発を担当したディレクター・デザイナー・プログラマーも加わり、役割分担して実施します。遊技機はソーシャルゲームやネットゲームと違いアップデートができません。絶対にバグを出せないという特殊性があり、重大な責任を伴う業務ですが、開発の初期段階から関わっていることで、自分の開発した製品を良くしたいという使命感を持って取り組んでいます。
クライアント側でも複数回の試打会が行われており、開発期間が長いため、流行の移り変わりなどにより遊技性の観点から仕様変更があることもあります。
修正・変更工程を経て、申請版ROM(最終ROM)が完成されます。
Step4販促
工程:各種販促物用素材作成
より多くのお客様に知っていただき、実際に遊んでいただけるよう様々な販促ツールを制作し展開していきます。
4-1 販促
各種販促物用素材作成
遊技機が型式検定に合格し量産が開始されれば機種開発業務は終了ですが、クライアントの映像全般を担当しているIREMは、販促物に使用される画像素材提供などの協力を行います。
制作した販促物は、店頭・雑誌・電車中刷り広告などで活用されます。
店頭用パネル
販促パンフレット
Step5アフターフォロー